うどん屋店長の日報

飲食業専門ブログ/時々雑記(^^)

街の蕎麦屋がつぶれる理由は?

私の住む都内の個人店規模の蕎麦屋がどんどん廃業に追いやられています。

残るは富士そばゆで太郎、駅内にあるしぶそばやいろり庵きらくなどで全て大手企業が経営する蕎麦店のみが生き残っています。

どのお店も大量仕入れで原価を抑えて安価で美味しいお蕎麦を提供しています。

私はチェーン店だからといって美味しくないとは決して思いません。むしろ安定した調理マニュアルのチェーン店の方が美味しく安心して食べられます。

 

ですがそのなかでチェーン店にはない個性をもつ個人店の蕎麦屋が軒並みつぶれています。原因はそばの値段設定やコスパに問題があるのではと私は考えています。

 

まず量が少ないこと。個人店のそばの1人前量は茹でる前で130gほどと少ないので茹でても220gほどしかなく、男性にとっての昼ごはんや夜ご飯には少ないと言えます。つまり腹持ちが悪いです。

とくにそばは細麺でずるずるとすぐに食べられ消化が良いのですぐに食べ終わってしまいます。220gをご飯に例えますと白飯1杯だけでは成人男性には少ないと言えます。ですのでご飯セットや天ぷら付きセットを注文することになるでしょう。そうすると予算が1000円ほどになりますのでお財布的にもチェーン店に負けてしまいます。

 

まとめとして、

個人店の蕎麦屋はそばの量が少ない上に高額になり、チェーン店の方が安くてボリュームがあるのでコスパがよいことになります。

しかもチェーン店のそばの味もしっかりと工夫されており味もひけをとりません。消費者が蕎麦個人店に足が向かなくなるのはこのような経済の戦いに敗北したと言っても過言ではありません。

個人店の蕎麦屋が生き抜くためには価格競争をするのではなく個性を打ち出していくこと、よそにはないそばを食べられることをアピールしなければなりません。古くからある蕎麦屋の高齢化も廃業の問題なのかもしれません。また長くにわたるらーめんブームにも敗北したのかもしれません。

麺商売というのはそれだけ難しいと言えるでしょう。