うどん屋店長の日報

飲食業専門ブログ/時々雑記(^^)

だし料理の味付けの仕方ってどうやるの?

前回のブログでだしのとり方について説明しました。簡単に復習すると出来上がりだしの5%の魚介を投入しましょう。つまり1L欲しいなら50gの魚介です。そして沸騰してから数分煮出して魚介を取り出すということです。

 

それでは味付けとなると調味料は何をどれだけ入れるのでしょうか?

について私なりの経験と勘から説明したいと思います。私のやり方を丸ごと真似するというよりこういう考え方でやると失敗しにくいと思って頂けたら幸いです。

 

1)塩っぱい調味料グループをつくる。

塩分を入れることにより味が決まります。塩分の味付けと言えば、塩、醤油、味噌を中心にアンチョビ、魚醤、さらにベーコンやハムなどの貯蔵品も塩が含まれています。

これらが塩っぱいグループです。

 

2)甘い調味料グループ

砂糖類(上白糖、黒糖、てんさい糖など)、みりん、酒、はちみつなどや、果物をいれて甘味を摂ることもできます。

 

3)甘辛のバランスを考える。

料理は基本的に甘い調味料から味付けをします。①例えば筑前煮の味つけはまず出汁を加えて素材の芯まで火を入れます。

②その後味醂酒砂糖などでしっかりと素材に甘味を添加します。

③そして塩分を加えて味を決めます。色濃くしたいなら濃口醤油、薄めなら薄口醤油、色付けしたくないなら白醤油または塩で味をつけます。

 

仕上げにお酢をほんの少量入れると味がしまります。分からない場合は無理して入れなくてもいいです。

要は、素材の細胞に先に甘味から味を入れて、その後塩を入れて蓋をするイメージです。決して醤油から味付けしてはいけません。先に塩分を入れると細胞に蓋がされるのであとで砂糖を入れても素材の中までは味が入りませんので。

 

④塩分0.6%ルールで考える。

では塩はどれだけ入れたらいいの?となります。

素材や水分全ての総重量×0.6%が正解です。

つまり、1000g×0.006=6gの塩を入れたら味が決まるということです。

もちろん減塩の人は5gと減らしましょう。またミネラルの多い海水塩や天日塩ですと若干変わってきますので、好みの味は自分の舌で確認しましょう。

では醤油はどれだけいれるの?醤油の塩分量は16%とまる覚えしましょう。つまり濃口醤油100gには塩が16g入っているという事です。100g×0.16=16gです。

ということは、例えば肉じゃがを作るのに旨味の多い濃口醤油100g入れたいけど色が濃くなるからや嫌だなという時は、醤油の塩分量は16gですから濃口50g+塩8g入れたら味が決まるという計算になります。濃口と塩を半々にするという調理法です。

 

⑤基本は本味醂濃口醤油の比率で考える。

質問です。5%の白だしが10Lあります。味醂と醤油をどれだけ入れたらうどんだしになりますか?

答えは1:10で考えます。

味醂醤油1L:白だし10Lです。

(味醂500ml+濃口500ml):白だし10Lということです。甘辛のバランスが丁度良い比率です。

うどんだし1:10の比率は色んな料理で使う事ができる黄金比と言えます。鍋でもよし煮物でもよし味を付けるのにちょうど良い塩分割合です。

甘味と塩味は基本1:1で入れます。そうするとまず失敗しないです。

 

○まとめ

白だしは5%で作る

塩分は総重量の0.6%を入れる

濃口醤油の塩分量は16%で計算する

 

この3つを常に頭に入れておけば大きな失敗はまずはしません。

失敗とは塩っぱい料理、味気がない料理ということを指します。

もちろん香草や唐辛子や山椒を使うと塩分量は少なめですみます。このような応用はあとで覚えるとしまして、基本のルールだけ先に覚えてしまいましょう。