うどん屋店長の日報

飲食業専門ブログ/時々雑記(^^)

飲食店の業態コンセプトの決め方とは?

飲食店のコンセプトを決めるためにはまず物件を決める事から始めます。ラーメン屋をやりたいから物件を探す!という方法もありますが、ここの場所で商売をしたいな何屋さんにしようかな。と考える方が成功すると私は考えます。

 

飲食店を始めるならいい物件を探す事は必須です。理想はいい立地物件と安い家賃ですが、そんな虫の良い物件はほとんどでてきませんし、出てきたら奇跡かコネでしょう。

 

資本のあるチェーン店は駅前一等地にお店を掲げる事が多い理由は不動産情報が大手に流れる傾向にあります。ですので表に出てくる物件は居残り物件と言えます。

現在は飲食店.comなどの飲食店専門の物件検索会社が多くあり、ネットで検索が容易にできます。

 

私の物件の探し方は、このような専門業者に複数登録しておきます。そうすると新着物件情報が毎日のようにメールで送られてきます。

もちろん検索条件としてあらかじめ登録しておきます。自分が店を出したい場所、駅からの距離、1階か2階でもOKなのか、どんな業態のお店をやりたいのか、重飲食なのか軽飲食なのかなどです。具体的に条件登録することで、限りなく条件に見合った物件のメールが届きます。

 

実際に出店希望日がすぐではなくても、半年後でも1年後であったとしても物件を毎日見ることで家賃相場が分かります。

内見したい場合は業者に連絡して待ち合わせしますが、そこまででもない場合は実際に物件場所に下見に行って近隣のお店の情報やスーパーの場所や100均ショップの場所などを探索します。

これが散歩にもなりますし街の発見を知る事ができ結構楽しいです。

 

そしてもし自分がここでお店をやるんだったら、何屋さんをやるだろうか?と妄想を駆け巡らせます。となりが居酒屋さんの場合は〆のらーめん客ねらいでラーメン屋がいいんじゃないかな?!

それともあえてコンセプトの違う居酒屋にして競争してお客さんを増やす相乗効果をねらってみるかとか。

 

大学や専門学校が多い場所なら学生相手の割安定食をだそうかとか。昼は学生や近隣ビジネスマンターゲットの定食屋にして夜は焼酎、ウイスキーハイボール居酒屋にしようか?などいろいろ考えてみるのがとても楽しい時間です。

 

それと同時に売上をたてられるか?利益をだせるか?についても真剣に考えることです。近隣店の客の入り方と営業時間と定休日などを調べて一日の売上を計算します。

例えば30席のカウンターとテーブルのお店なら満席で7割満席と考えて21人とします。4名テーブルに2名で座る事があるからです。

 

そして客の滞在時間を平均で30分としますと、最大1時間に42人来店できるということになります。これはあくまでピークタイムの回転として考えて、それ以外は1時間に何人来るだろうか?

と考えて計算していきます。

15〜17時のアイドルタイムはノーゲストの可能性もありますし、休憩時間としてお店を閉めることも考えられます。

 

このように考えると客数を予測できます。

あとは客単価を考えます。客単価は昼はこれ位ほしい。夜はこれくらい欲しい。じゃあ何屋さんをやればできるのか?と自問自答していきます。

アルコール推しでいくのか食事屋メインで行くのかによっても客単価は変わっていきます。治安の悪い立地ならアルコールメインにするとトラブルが起きるリスクが高まります。逆にサラリーマンの街だとトラブルが少なく接待狙いの高単価が狙えますが土日祝の客数はほぼ死んでいます。

 

できる限り具体的に想像して紙に書いていきます。それがコンセプト作りの設計図になります。

これはあくまで「取らぬ狸の皮算用」ですので自由な発想でなんども消しゴムで消しては書き直して自由な発想で作り上げます。

企画書として何枚か作るのも良いでしょう。

 

売上計画ができたら、その売上できちんと利益が出せるのか計算します。

家賃、水光熱、人件費、食材費、光回線WIFI、有線音楽、レンタルマット、害虫駆除、持ち帰り容器、ゴミ回収、福利厚生、減価償却、リース

など思いつくまま書き出します。

 

入ってくるお金の計算と出て行くお金の計算しっかりします。最終的に残ったお金が純利益となります。考えていた金額より少ない…となるのかほとんどです。

人を雇えば人件費がかかるし雇わないと売上は上がらないしと悩みます。

食材費に関しても安く売るとお客さんはたくさん入るかもしれませんが利益がでないと意味がありません。かといって高く売るとお客さんは来ないかもしれません。売価設定は慎重に原価率何%で設定するのかで決めています。

お客さんがこれくらいなら喜んで買って頂ける値段を考えて、それが原価率として成立するかを見極めます。

決して適当に決めてはいけません。料理レシピ一つ一つを正確に作って原価を決めます。もちろんその原価に食材ロス費も入れておきます。

 

まとめ

こうやって売上計算と利益計算ができましたらこれがコンセプトの設計図です。

あとは物件に申し込みを入れて、内装業者と工事の日程を打ち合わせしていく段階に進んでいきます。

実際にオープンになるまではまだまだ時間がかかりますし、考えることややることがたくさんあります。一つ一つ納得しながら進めていきます。

 

その中でコンセプト作りは一番大切な仕事です。自分がやりたいお店よりもここの立地では、こんなお店があったら周囲のお客さんとなる住民や働いてる人は嬉しいだろうな助かるだろうなと考えて決めていきます。

では物件探しから楽しんでいきましょうー!。