うどん屋店長の日報

飲食業専門ブログ/時々雑記(^^)

店長の心構えとは何か?

私は店長歴20年ですが、今思えば20代前半の頃は名ばかり店長で全く店長の仕事を理解していなかったと思います。

数えきれないほどの失敗をして色んな人に教えてもらい支えて頂いたおかげで現在があります。

そのなかで店長の心構えとは何かということを私自身の復習として伝えたいと思います。

 

1)言葉で伝えないと伝わらない

俺の背中をみて仕事を覚えるんだ、というのはダメです。人に教えるときは紙にスケジュールと手順とやり方を書いて、その紙を見ながら教えることが結局いちばん早いです。

賢いスタッフはその紙通りに仕事をしながら店長の背中をみてさらに自分を高めようとします。

ただそんなスタッフは1%位でほとんどはマニュアル以外のことはやりませんしやりたいと思っていません。

ですのでマニュアルに無いことは言葉できちんと伝えてお願いしたらだいたいの事は理解してくれてやってくれます。

あいまいな表現をすると理解できる人は半分ですから白黒ハッキリとした指示をだすことです。

店長が率先して動くよりも口で人を動かす事を覚えるべきです。

仕事の早い店長は人を育てるのも早いです。

 

2)スタッフには優しく平等にすること

基本的に優しい人に人はついて行きます。甘く教育するのではなく親切に接するということです。

決して優しさアピールしたり、恩着せがましい事を発言したり、見返りを求めてはいけません。

そうです、店長たる上に立つ人間は仏の心で平等に接しなければ店はまとまりません。

 

3)ありがとうとごめんなさいを言うこと

スタッフが何かしてくれたら必ずありがとうございます。と感謝の言葉を伝えます。

何か失敗したらすぐに謝る事。また必要以上に怒りすぎた場合も謝る事です。言った本人は覚えていなくても言われた側の人は根に持っていることが多いです。とにかくすぐにありがとう、ごめんなさいの気持ちを伝えることです。

すみません。失礼しました。ごめんごめん。間違っていたよ。

サンキュー。ありがとう。感謝します。助かります。などの言葉をでも大丈夫です。とにかくすぐに発言することが大切です。

 

わざとらしくはいけませんが、部下を褒めることも効果的です。さすがですね。期待通りです。君に任せて安心です。などたまに褒めると効果的です。

 

4)責任の立場の無い人の言うことは半分に聞く

色んな立場の人があなたの店について自由な意見をあなたに話します。料理のこと、サービスのこと、掃除のことなどなど。。

いまはSNSにも自由にコメントができます。プラスの事もマイナスな事も。

大事な事はいちいち一喜一憂しないことです。言われている確かな事は反省すべき事はしてそうで無い事は流します。

現場の店長の苦労は相当なものです。特に新人店長のハートはボロボロになりやすいです。

あくまで「貴重なご意見ありがとうございます」程度にしておきましょう。

 

5)結局は自分の判断しかない

オーナーや上司から指示がたくさんくることがあります。もちろん縦社会のサラリーマンですから基本的にはやらなければ怒られます。

しかし明らかに言っている事が間違っていたり、矛盾していたり、この人気分で言ってるな、ということをいちいち真に受けていては身体がもちません。

店を明日までにピカピカにしろ!と閉店後に言われても…という無茶ぶりもよくあります。

上司の言うことや気持ちは理解できるのですが、今からですと人もいないし時間もないので、店に泊まって朝まで一人で掃除しろということなのか…と言いたくなります。

 

その場合ははっきりとお店の清掃スケジュールを立てて明日中に報告しますので今日はここまでしかできません。と伝えるしかないです。

そしてきちんとしたスケジュール段取り表を報告すべきです。

それでも1人で泊まってやれ!と無理難題を言われたらその場でははいと返事しておき帰りましょう。翌日スケジュールの報告をして理解してもらいましょう。上司だからと言って100%従う必要はありません。

納得いかないならその理由を伝えて理解してもらうことも大切です。それでも無理なら退社するしかないですね。

 

6)数字で説得するしかない

店長は社長や上司に業績のことで細かく注意されます。売上が悪いだとか経費がなんだとか人件費が食材費が水光熱費がなど、売上日報や損益表をみて色々と突っ込んできます。

数字の弱い店長は一気にやられてズタズタにされます。

相手を納得させるには数字で細かく報告することです。また相手が感情的になっているところに反論をしても火に油です。その場では「はい」と丸くおさめておき、後日メールなどの文書で数字で反論すべきです。

売上が悪いから上げろと言われたら、具体策を伝えてこのように上げる作戦ですと手を打ちましょう。

いちばん良くないのはイエスマンになってやらないことです。そしたらまた怒られます。

きちんと考えて提案し報告をして行きましょう。

 

7)オーナーはお客様

オーナーとは会社の代表のことつまり社長です。経営者のことです。

オーナーは毎月給与を私の口座に振り込んでくれるのでお客様なのです。つまりお金をくれる人が我々のお客様です。

お店に来る常連客ではありません。オーナーがお客様です。つまりオーナー所有のお店の業績を上げる事がいちばんオーナーが喜ぶことです。あなたは出世しますし昇格昇給も期待できます。

お店にくる常連客に枝豆をサービスして喜んでもらっても我々の給与は上がりませんよね。

しっかりと枝豆の代金を頂いて売上を上げて利益を残す事がオーナーというお客様が喜ぶ行為なのです。

 

○まとめ

飲食業の店長は肉体的にも精神的にも心労の耐えない大変な仕事です。お店一つを任させるということは経営者感覚を持っていないと回せません。これは大小店の規模に関わらず大切なことです。

大きな店ならたくさん人を使う術を身につけること。小さい店は深くスタッフと付き合っていくこと。

要は人身掌握術と経営力を見につけないといつまでもしんどいままです。そのためには人に感謝して間違えたら謝罪すること、きちんと言葉で伝えること、部外者の意見に振り回されずに自分で判断すること。

オーナーはあくまでお客様なので業績をあげて数字で理解してもらうこと。

そのためには自己学習が必要です。自己投資をして知識と技術を身につけてあらゆるものに戦って勝利していきましょう。