飲食業でバイトが辞めないようにするには?
飲食業は離職の多い職業です。
お店を辞めるアルバイトスタッフが多いので年中求人をかけています。求人をかけてすぐに代わりの人が見つかればいいのですが、そう簡単に見つからない場合は結局店長が2人分いや3人分働くことになります。
店長も人間ですから人がいないからと言って、休みを削ってまで働くと疲れますしイライラもします。そして疲れ切った店長が退社する、という負のスパイラルにおちいってしまうということは飲食業では珍しいことではありません。現在でもごく普通に当たり前のようにあることなのです。
このような負のスパイラルにならないようにするためには、日頃からスタッフが辞めないように店長は常にアンテナをはっていなくてはなりません。そのための方法を説明します。
1.時給は適正か?
2.ひとりぼっちではないか?
3.仕事にやりがいを持っているか?
1.時給は適正か?
例えば時給1050円がスタートとします。そうしますとアルバイトを時給で分類します。
①1050円のグループ→1つの仕事しかできない。
②1100円のグループ→2つの仕事が同時にできる。
③1150円のグループ→2つ以上の仕事ができ教えることもできる。
④1200円のグループ→社員と同じかそれ以上の仕事ができる。
の4つに分けることができます。
あなたのお店のアルバイトがきちんとこの分類に分けられているか?です。④の仕事の人に②の時給を支払っていてはきっと辞めます。なんで私があの人と同じ時給なの?アホらし辞める。となります。
また時給を上げたいなと思うスタッフ、上げてほしいと思っているスタッフにはきちんと何をしたら上がるのか説明しましょう。
ただ昇給は勤務態度によります。遅刻が多かったり当欠したり、挨拶ができなかったりと勤務態度が悪いスタッフは一生時給を上げてはいけません。「あいつ仕事はできるけど遅刻ばかりしてるじゃんなんであいつより俺の方が時給低いの?」となりピラミッドが崩れはじめるからです。
だからスタッフには時給を公開しない方が無難と言えるでしょう。
2.ひとりぼっちではないか?
新人スタッフがもしひとりぼっちだったり、誰からも相手にされていないようでしたら店長が相手になりましょう。積極的に話しかけたり、仕事を教えたり、不満を聞いたりと慣れるまでは相手になります。
他のスタッフとしっくりといってないようならその間に入って仲良くする架け橋になるのです。
ひとり立ちをするまでは面倒をみます。
また顔が暗かったり悩んでいたら声をかけて相談にのります。
つまりちゃんと見てるよ気にしているよというサインを出すことが離職を止める方法と言えます。
ひとりぼっちで誰からも相手にされないと自然消滅してしまいます。
お店を回すのはチームワークですので、そのチームの仲間であることをしっかり認識させるのです。
3.仕事にやりがいを持っているか?
仕事をする上でやりがいが一番大切です。
まず明確な持ち場を与えて何をするのか具体的に指示します。そしてできるようになるまで何度も指導します。同じ事を何回も言い続けるのです。
スタッフは同じことを何度も繰り返すのでそのうち嫌でもできるようになります。
シフト作成のときにあらかじめシフトにポジションを書いておくと心の準備ができて良いでしょう。出勤してから「今日なにやるんすか?」か、説明するのは時間の無駄と言えますから。
例えば個室の接客を覚えたら、ダイニングの接客を教える。ドリンクの仕事を覚えたらデシャップの仕事を教える。
キッチンならば初めは洗い場→揚げ場→焼き場→煮炊き→刺場と指導していきます。きっちりと自分の持ち場と役割、そして責任を植え付けて仕事をさせます。それがやりがいとなります。
ポジションについては最終的には得意な所に固定になってしまいがちですが、なるべく順繰りと色々やらせましょう。
固定にすると仕事に慣れてしまい容量よくしたりサボったりして緊張感がなくなります。緊張感がなくなるとミスがでてきます。
また変に自信をつけると生意気な態度をとるようになります。まだそこまででもないのに、さもできるかのような勘違いを与えてしまい向上心もなくなり辞めていく原因にもなります。
特にやる気のあるスタッフには色々仕事をさせて覚えさせる。そうでもないスタッフは低い時給で一つの持ち場を覚えさせる。というように使い分けることが大切です。
○まとめ
アルバイトに限らずスタッフが辞めないためには、それに見合った報酬を与えているか?、チームワークの一員になっているか?やりがいを持たせているか?これらを見直していくと離職がなくなってきます。
もちろん長時間労働の是正や福利厚生を良くすることも大切ですが、いくら待遇を良くしてもこの3つが為されていないとスタッフは定着しません。仕事はやりがいがないとおもしろくありませんから当然ですよね。